ヤドラン育成論として、今回は水・エスパーの耐性とさいせいりょくを活かした、後投げ性能重視のサイクル型を解説します。
台本では、メガルカリオ、メガミミロップ、メガマフォクシー、メガスターミーなど、受けにくい高火力メガに対してヤドランを投げ、あくびで切り返す動きが評価されていました。
▶ 参考動画(バンビー)
- ヤドランが後投げ要員として優秀な理由
- さいせいりょくとあくびの噛み合い
- なみのり・イカサマ・なまけるの役割
- メガスターミーやメガマフォクシーへの立ち回り
ヤドランの役割
| タイプ | みず / エスパー |
|---|---|
| 特性 | さいせいりょく |
| 種族値 | HP95 / 攻撃75 / 防御110 / 特攻100 / 特防80 / 素早さ30 |
| 主な役割 | 高火力メガへの受け出し、あくびによる流し、サイクル維持 |
| 主な技 | あくび、なまける、なみのり、イカサマ、かえんほうしゃ |
ヤドランは、単に硬いだけの受け駒ではありません。交代するだけで回復するさいせいりょくのおかげで、何度も受け出ししながら盤面を整えられます。
さらに、あくびを絡めることで、相手の積みや居座りを抑制し、裏のエースを通す時間を作れます。
特に重要なのは、ヤドランが「受け切る」より「一度止めて盤面を戻す」ポケモンだという点です。HPを満タン近くに保ちながら何度も交代できるため、対面構築にもサイクル構築にも自然に組み込みやすいです。
おすすめの調整例
| 型 | 配分例 | 狙い |
|---|---|---|
| HB後投げ型 | HP252 / 防御252 / 特防4 | 物理メガへの受け出しを最優先 |
| ずぶとい汎用型 | HP252 / 防御196 / 特防60 | 物理を見つつ特殊の等倍打点も意識 |
| なまける重視型 | HP252 / 防御多め / 特攻少量 | 最低限の火力を残し、長期戦で腐りにくくする |
基本はHB寄りで問題ありません。動画の文脈でも、ヤドランの価値は火力よりも一度受けてあくびを返せるかにあります。細かい配分は構築で重い相手に合わせて詰める形で十分です。
特殊方面を少し意識したい場合は、防御を削りすぎない範囲で特防へ回すのが現実的です。メガマフォクシーやメガスターミーのような相手に対し、完全な受けを目指すのではなく、一発耐えて行動権を確保する発想が合います。
この型が構築で担う仕事
- 高火力メガの初撃を受ける
- あくびでサイクルを止める
- さいせいりょくで再利用し、何度も対面を整える
- 相手の選出段階でメガスターミーや一部高速特殊を牽制する
台本でも、実際に場へ出た回数以上に、選出画面で相手のメガ選択を歪める点が強調されていました。ヤドランが見えているだけで、メガスターミーや一部の高火力物理を気軽に出しづらくなるのが大きいです。
実戦で評価しやすい対面
| 相手 | 見るポイント |
|---|---|
| メガルカリオ | 型次第だが、物理方面を一度受けてあくびを返しやすい |
| メガミミロップ | 後投げ性能が高く、相手の攻撃択を鈍らせる |
| メガスターミー | 受け出しと削りで試合計画を変えられる |
| メガマフォクシー | 草打点の有無を確認しつつ、受け切れる場面を見極める |
ただし、どの対面も完全安定ではありません。草技や悪技を絡められると一気に崩れるため、ヤドラン1体で全てを受ける設計にはしないのが重要です。
持ち物なし採用の意味
台本では持ち物なしで採用されていました。理由は単純な省エネではなく、構築全体で重要な道具を他へ回したうえで、ヤドランは素の役割遂行力だけでも仕事をするからです。
もちろん、オボンのみやゴツゴツメットのような持ち物が合わないわけではありません。ただし、あくび・なまける・さいせいりょくが噛み合っているため、持ち物依存度が比較的低いのが利点です。
持ち物を持たせるなら
| 持ち物 | 向く構築 |
|---|---|
| ゴツゴツメット | 接触物理を何度も受けるサイクル寄り |
| オボンのみ | 初回の後投げ成功率を上げたい対面寄り |
| たべのこし | 長期戦の場持ちを重視する受け寄り |
ただし、どの持ち物を選んでも、ヤドランの本質は変わりません。受け出し、あくび、交代回復の3点が噛み合って初めて強いポケモンなので、持ち物で無理に別物へ寄せない方が扱いやすいです。
サイクルの回し方
- 相手の高火力アタッカーへ後投げする
- あくびで交代を促す
- 交代先に合わせてこちらも有利対面を作る
- ヤドランは引いてさいせいりょくで回復する
この4段階が基本です。動画でも、ヤドラン単体で勝つのではなく、ガブリアスやメガハッサムが勝つための再展開を何度も作っていました。
ステロ・まきびしとの噛み合い
あくびで交代を誘うため、ステルスロックやまきびしと非常に相性が良いです。相手は眠るか交代するかの二択を迫られ、そのたびに設置技ダメージを受けます。
この「受ける」「流す」「削る」を同時に行える点が、ヤドランを単なる受け駒で終わらせない理由です。
テラスタルを切るなら
| 候補 | 役割 |
|---|---|
| みず | なみのりの押し付けを強め、終盤の詰め補助にも使える |
| フェアリー | 悪・ドラゴン方面への切り返しを作りやすい |
| はがね | 草・フェアリー・どく周辺の受け先を変えやすい |
ヤドランは、テラスタルを前提に暴れるポケモンではありません。基本は裏のエースへ回し、どうしても対面をずらしたい時だけ切るくらいの位置づけで考えると、構築全体が安定します。
動画内で特に強かった場面
最初の試合では、ヤドラン自身の直接的な活躍量は多く見えなくても、選出画面でスターミーを出しづらくさせ、実戦ではマンムーやウルガモス周辺の展開を鈍らせていました。
別の試合では、実際にメガスターミー対面で後投げ先として機能し、相手の想定を崩しています。ヤドランがいるだけで相手の高火力メガ選出にブレーキがかかる点は、記事上で明示しておく価値があります。
さらに、ガブリアスの設置技やメガハッサムの詰め筋と連動するため、ヤドランは「受けるポケモン」ではなく、勝ち筋の速度を落とさずに守備を補うポケモンとして評価できます。
採用したい構築と採用しにくい構築
| 採用しやすい | 採用しにくい |
|---|---|
| 設置技を活かすサイクル | 全員で高速展開する完全対面構築 |
| メガ枠を安全に着地させたい構築 | 回復技なしで殴り切る短期決戦のみの構築 |
| 物理高火力を一度止めたい構築 | 悪・草への受け先が薄い構築 |
ヤドランは便利ですが、万能ではありません。裏に草・悪・ゴーストを受ける駒がいないと、後投げした次のターンに一気に苦しくなります。ヤドランを採用する時点で、残り5体の補完も同時に決める意識が重要です。
選出例で見るヤドランの置き方
- ガブリアス+ヤドラン+メガハッサム
- ガブリアス+ヤドラン+ブラッキー
- 起点作成枠+ヤドラン+終盤エース
ヤドランは、単体で勝つよりも「相手の一番強い攻め筋を一度止める」ことで選出価値が出ます。だからこそ、裏には明確な勝ち筋を置くべきです。
逆に、ヤドラン・ブラッキー・別の受け駒と受けだけを重ねると、崩し役が足りなくなります。台本の構築がガブリアスやハッサムを添えていたのは、この欠点を避けるためです。
採用技の考え方
| 技 | 役割 |
|---|---|
| あくび | 流し性能の要。強引な居座りを許しにくい |
| なまける | 場に残りたい時の回復技 |
| なみのり | 安定した水打点 |
| イカサマ | 物理アタッカーや積みへの牽制 |
| かえんほうしゃ | 鋼や草への打点候補 |
動画では、アイテムを持たせない構成も試されていましたが、ヤドラン自体の役割は明確です。後投げしてあくびを入れ、相手の選択を縛りながらサイクルを有利に進めます。
技の優先度
あくびとなまけるは、この型の核なので優先度が高いです。残り2枠を、水打点、物理牽制、鋼・草への打点のどこへ割くかで性格が変わります。
- 安定を取るなら、なみのり+イカサマ
- 鋼や草への圧力を残すなら、なみのり+かえんほうしゃ
- 攻撃参加を最低限に抑えるなら、イカサマ+補助寄り構成
記事では「何を採用するか」だけでなく、なぜその2枠にするのかまで示すことで、読者が自分の構築に合わせて調整しやすくなります。
立ち回りのポイント
メガルカリオやメガミミロップ、メガスターミーなどに対し、耐性と物理耐久を活かして受け出します。
相手が居座りにくい状況を作り、交代を誘ってステロや後続の圏内へ押し込みます。
役割を終えたら無理に居座らず交代します。回復して再度受け出せる点がヤドラン最大の強みです。
相性の良い味方
- ガブリアス:ステロやドラゴンテールであくび展開と噛み合う
- メガハッサム:ヤドランが誘う草・悪を受け、詰め筋になれる
- ブラッキー:特殊方面の穴を埋めて受けサイクルを安定化
動画の構築では、ヤドランが盤面を落ち着かせ、ガブリアスやメガハッサムが実際の勝ち筋を作る流れでした。受け駒が試合を閉じるのではなく、勝ち筋を通すための交通整理役として見ると採用理由が分かりやすくなります。
苦手な相手
- 高火力悪・ゴースト:タイプ上受けづらい
- 草打点持ちのメガマフォクシー
- あくび無効や一撃で押し切る積みアタッカー
特に厄介なのは、あくびを恐れず居座れる相手です。ラムのみ、ねむる系、挑発、みがわりなどでヤドランの流しを拒否されると、ただ受けるだけの展開になりやすくなります。
そのため、ヤドラン入りでは相手を眠らせること自体を勝ち筋にせず、交代を誘う圧力としてあくびを使うのが基本です。眠れば得、交代しても設置技ダメージで得、という形にすると安定します。
関連記事:シャワーズ願い事サイクル / メガスターミー育成論 / アーマーガア育成論
よくある質問
- ヤドランは物理受けだけのポケモン?
- 物理受け性能が大きな強みですが、あくびでの流し、さいせいりょくによるサイクル維持、なみのりやイカサマによる切り返しまで担えます。
- メガスターミーに安定して出せる?
- 型次第ですが、台本ではスターミーを意識した後投げ枠として採用されています。悪技の一貫には注意しつつ、構築全体で受け先を分散させるのが安全です。
- ヤドランに持ち物なし採用はあり?
- ありです。さいせいりょく、あくび、なまけるで役割遂行しやすく、構築全体で重要な持ち物を他へ回せる利点があります。
- ヤドランはテラスタルを切る前提で使う?
- 基本は前提にしません。裏のエースへ回す方が自然で、悪・草・ゴースト対面をどうしてもずらしたい時の切り返し札として考えるのが扱いやすいです。

